湘南の戸建てはどう探したか|ポータル・不動産屋・現地歩きの使い分け

湘南の戸建てはどう探したか|ポータル・不動産屋・現地歩きの使い分け

湘南に家を買おうと決めて、まず何をするかというと、たぶんSUUMOを開くと思います。私もそうでした。ただ、実際に1年かけて探してみると、SUUMOを開いていた時間より、湘南の不動産会社のサイトを眺めていた時間のほうがずっと長かったんですよね。

都内から辻堂に移住して、新築の建売を買って、妻と4歳の娘と3人で暮らしている会社員です。検討を始めてから入居まで、だいたい12ヶ月かかりました。エリアの比較は別の記事に書いたので、ここでは、どこで物件を見つけて、誰に相談して、どう見に行ったか、という話を書きます。

書いてあるのは、大手のポータル、湘南の不動産会社のサイト、不動産屋への相談、現地歩き、という4つの入口をそれぞれどう使っていたかと、結果として最後に買った家がどの入口から来たかです。

目次

先に結論:4つの入口をこう使い分けた

入口我が家の使い方良かったこと足りなかったこと
大手ポータル(SUUMOなど)SUUMOで見つけて、他のポータルで詳細を見る物件数が多く、抜けが少ない眺めていて楽しくなかった
湘南の不動産会社のサイト(東宝ハウス湘南)毎日眺めていた楽しかった。買った今でもたまに見る同じ物件が別ページで重複して載る
不動産屋への相談当初3社、途中から1社に絞った最後の家はここから紹介された「未公開」の物件は基本的に出てこない
現地歩き最初の半年、休日に7エリアを歩いたエリアの絞り込みはこれで決まった物件そのものは見つからない

最後に買った辻堂の家は、絞った1社の不動産屋から紹介された、新築の完成済みの建売でした。

探した順番

先に全体の順番だけ書いておくと、最初の半年は物件ではなく街を見ていました。休日に7エリアを歩いて回って、住めそうなエリアを絞ってから物件を見に行くようになり、家を探し始めて3ヶ月目くらいに葉山で気持ちが決まりかけた家に出会って、それを保育園の事情で諦めて、辻堂で決めました。この経緯はエリア比較の記事に書いたので繰り返しません。

ここで書きたいのは、その半年と、その後の半年で、どのサイトを開き、誰に会っていたか、というほうです。時期ごとに、何をしていたかを表にするとこうなります。

時期していたこと開いていたサイト・会っていた人
検討開始〜半年休日に7エリアを回って街を見る東宝ハウス湘南のサイトを毎日眺める
3ヶ月目ごろ葉山で気持ちが決まりかけた家に出会う(保育園で断念)同上
半年〜エリアを絞り、物件を見に行くSUUMOで候補を拾い、他ポータルで詳細を見る。ポータル経由で担当がついた不動産屋3社と内見
後半不動産屋を1社に絞る絞った1社の担当から紹介された辻堂の新築建売を見る
購入〜入居保育園の空きを見て転入の時期をずらす

最初の半年に不動産屋の名前が出てこないのは、その時期はまだ物件を見に行っていなかったからです。ポータルで見た物件に問い合わせて担当がついたのは、エリアが絞れてからでした。

大手ポータルは、探すための道具だった

SUUMOは物件数が多いです。細かい、と言ってもいいくらい多いので、まずSUUMOで候補を拾って、気になったものを他のポータルでも開いて、写真や図面を見比べる、という使い方をしていました。同じ物件でもサイトによって載っている写真や説明の量が違うので、詳細を見るときは複数のサイトを開いていました。

ただ、正直に言うとSUUMOは眺めていて楽しくなかったんですよね。条件を入れて検索して、出てきたものを上から見ていく、という作業になってしまって、見る楽しみがあまりわきませんでした。探すための道具としては十分だったのですが、家を探している1年のあいだ、毎日開いていたサイトは別のところでした。

湘南の不動産会社のサイトを、毎日眺めていた

藤沢駅南口(2021年4月)
藤沢駅南口(2021年4月)。写真:Nesnad, “Fujisawa Station south exit April 20 2021 various.jpeg”, Wikimedia Commons, CC BY 4.0/縮小・再圧縮

毎日見ていたのは、東宝ハウス湘南という不動産会社のサイトです。藤沢に本店がある会社で、東京や横浜などにも同じ名前の会社がある東宝ハウスグループの一社なのですが、この会社が扱うのは湘南まわりだけです。藤沢・茅ヶ崎・鎌倉・逗子・葉山・三浦半島・西湘と、湘南まわりの一戸建て(新築も中古も)と土地とマンションが載っていて、全体で1,000件くらいの規模があります(2026年9月時点)。

これがすごく楽しかったんです。物件が湘南のなかのエリアごとに分けて置かれているので、茅ヶ崎ならいくらで、鎌倉ならいくらか、というのをエリア単位で見比べられますし、エリアごとに新着を追うこともできます。それに湘南に特化している会社なので、出てくる物件そのものにも湘南っぽさがあって、条件に合うかどうかとは別に、眺めているだけで楽しかったんですよね。物件を買い終わった今でも、たまに開いて見てしまいます。

困ったことを挙げるなら、同じ物件が重複して載っていることがけっこうあったことです。たぶん担当者ごとに物件のページを作っているからだと思うのですが、写真も説明の言い回しも違うのに開いてみると同じ家、ということがあって、新着だと思って見に行くとさっき見たやつだった、というのが紛らわしかったです。

参考までに、このサイトのエリア別の掲載件数を並べておきます(2026年9月5日時点の表示)。サイトの区分は駅ではなく市町なので、辻堂は藤沢に、大船は鎌倉に含まれます。

サイト上のエリア掲載件数
茅ヶ崎174件
藤沢(辻堂を含む)302件
鎌倉(大船を含む)232件
逗子・葉山166件
南葉山・三浦半島92件
西湘115件

件数は日々動くので目安ですが、藤沢と鎌倉が厚く、逗子・葉山はその半分くらい、という比率で、これは探していた当時の感覚とも合っています。毎日眺めていると件数だけでなく回転も見えてきて、藤沢や鎌倉は出ては消えるのが早く、逆に西湘のほうは長いこと載ったままの物件があったりしました。

出典:東宝ハウス湘南(トップページのエリア別件数表示) https://www.lets-toho.jp/ (2026年9月5日閲覧)

使い分けとしては、候補を漏らさず拾うのはSUUMO、毎日開いて眺めるのは東宝ハウス、という形に自然となっていました。

不動産屋は3社から1社に絞った

戸塚駅東口(2024年5月)
戸塚駅東口(2024年5月)

不動産屋には、はじめ3社に同時に相談していました。どれも自分で店を探して入ったわけではなくて、ポータルで見た物件に問い合わせたら、その会社の営業担当がつく、という入り方です。最初についたのは横浜側の会社で、ひとつは戸塚の店だったのを覚えていますが、あとの2社はどこの店だったか忘れました。それぞれの担当の方と一緒に湘南を内見して回っていたので、同じ時期に3人の担当と別々に湘南を走っていたことになります。途中からは、担当の方の良さと、店の立地で1社に絞りました。その方は押してこないんですが、それでいて物件の情報はしっかり回してくれて、こちらの好みの把握と、出してくる物件とのずれが少なかったんですよね。

ひとつ、探す前に思っていたのと違ったことがあります。不動産屋に相談すると「未公開の物件」が出てくるものだと、なんとなく思っていたんですよね。実際には、紹介されるのは基本的にSUUMOなどのポータルにも載っている物件でした。ポータルに載っていない物件を期待して不動産屋に行く必要はなくて、不動産屋の役割は、載っている物件のなかから我が家の条件に合いそうなものを拾って、見に行く段取りをつけてくれることでした。

「未公開」がほとんど出てこない仕組み

ここは体験ではなく制度の話です。中古の物件を売主が不動産会社に任せるときの契約は3種類あって、専属専任媒介と専任媒介では、不動産会社は「レインズ」という業者間の物件データベースに登録する義務があります(専属専任は契約の翌日から5日以内、専任は7日以内)。一般媒介だけは登録が任意です。レインズに載った物件は、契約した会社以外の不動産会社からも紹介できます。

つまり、売主が専任系の契約を結んだ物件は、遅くとも1週間ほどでどの不動産会社からでも出てくる状態になります。「うちだけが知っている物件」が成り立つのは、登録前の数日か、一般媒介で登録していない物件か、売主が広告を控えている物件くらいで、我が家の1年ではそういう物件に当たりませんでした。不動産会社に相談する目的を「未公開を出してもらうこと」に置くと、たぶん期待外れになります。

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構「媒介契約制度」 https://www.reins.or.jp/contract/ (2026年9月5日閲覧)

最後に買った辻堂の家も、その1社からの紹介です。新築の完成済みの建売で、これもポータルに載っていました。自分で見つけられなかった物件、というわけではなくて、担当の方が我が家の条件を分かったうえで拾ってくれた物件、ということになります。

現地歩きは、物件ではなくエリアを決めるためだった

鵠沼海岸の松林の公園(2023年12月)
鵠沼海岸の松林の公園(2023年12月)

最初の半年は、物件そのものより街を見に行っていました。ほとんど休日で、平日に行ったのは数えるほどだったと思います。妻と娘と3人で行くことが多くて、7エリアを回るのに半年かかりました。

役に立った見方をひとつ挙げると、これは物件を見に行くようになってからの話ですが、物件の近くにあるスーパーや商店街、学校のあたりを、不動産会社の方の車で通ってもらっていたことです。物件を見るために来ているので物件だけ見て帰りそうになるんですが、そこから毎日行くことになる場所を車で一周してもらうと、地図で見ていたのとはだいぶ違います。そのまま近くでランチに寄ったりもしていました。

現地歩きで物件そのものが見つかったことは、ありませんでした。歩いていて看板や現地販売会を見かけて入った、ということも一度もありません。ただ、歩いた印象でエリアは決まりました。SUUMOも不動産屋も、エリアが絞れていないと使いようがなくて、半年歩いたあとで初めて、ポータルの検索条件に入れる駅名が決まった、という順番でした。

辻堂の家を見に行った日

辻堂駅南口(2023年7月)
辻堂駅南口(2023年7月)。写真:Nesnad, “Tsujido Station south exit – 2023 July 1 various 16 29 22 898000.jpeg”, Wikimedia Commons, CC BY 4.0/縮小・再圧縮

紹介のメールをもらってから見に行くまでは早くて、ほぼノータイム、そのメールをもらった週の週末には見に行っていました。外観が素敵だったのを覚えています。それと、その日は見学のあとに近所の公園に寄って、娘と遊んで帰りました。

辻堂の家は、広さ、外観、内観、価格、立地のどれも突出してはいなかったのですが、全部が及第点を超えていて、これは候補になるなと感じました。中古も見ていたのに最後は新築の建売になったのは、新築にこだわっていたからではなくて、中古でも新築でも条件に合えばどちらでもよかったんです。実際、最初に気持ちが決まりかけた葉山の家は中古でした。

ただ、外観も内観も時代に合わせてトレンドが変わるので、少し前に建った家には、その時代の雰囲気をどうしても感じてしまいます。そこをどう受け取るかは好みだと思っていて、見た目や住み心地より立地を重視するなら中古で十分ですし、我が家は結果として、新築のほうに気持ちが向きました。

今から探すなら、予算を先に決める

やり直せるなら直したいのは、探し始めのころに予算をあまり確定させないまま見て回ったことです。家は人生でいちばん高い買い物なので、正直ビビっていて、かなり低めの予算から見て回っていました。そうすると、どうしても条件を下げた物件ばかり見ることになるんですよね。

低めの予算で見ている間は条件を下げた物件ばかりになるので、求めているクオリティに見合った適正な予算で見学するようになるまで、少し時間がかかってしまいました。この期間が、いま思えばいちばんの無駄でした。ローンの上限を決めるという意味ではなくて、自分たちが求めるクオリティの家がいくらくらいなのかを先に知っておく、という意味での予算です。

まとめ

我が家の探し方を順番で書くと、最初の半年は街を歩いてエリアを絞り、そのあいだ毎日、湘南の不動産会社のサイトを眺めていました。エリアが絞れてからSUUMOで候補を拾い、他のポータルで詳細を見比べ、不動産屋には3社に相談して途中から1社に絞り、その1社から紹介された新築の建売を買いました。未公開の物件は出てきませんでしたし、現地歩きで物件が見つかったこともありませんでしたが、エリアは歩いて決まり、家は人から紹介されて決まった、という結果でした。

出典

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この記事を書いた人

都内のIT企業で働く40代。妻と保育園児の娘の3人暮らし。都内の賃貸マンションから湘南・辻堂へ移住し、戸建てを買い、途中からサーフィンを始めました。移住を決めるまでに考えたことと、住んでからのリアルを書いています。

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